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EKO演奏会情報
関係者の演奏会
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曲目紹介



演奏曲目

  • チャイコフスキー:スラブ行進曲 作品31
  • グリーグ:ピアノ協奏曲イ短調 作品16
  • チャイコフスキー:交響曲第5番ホ短調 作品64

北京公演プログラムに載せられた曲目紹介

チャイコフスキー:スラブ行進曲 作品31

1876年、トルコとセルビアとの間に戦争が起こった。ロシアは同じスラブ民族である セルビアを救援したため、遂にロシアとトルコとの戦争になった。モスクワ音楽院長、 ニコライ・ルビンシテインは、傷病兵への義援金募集のため、モスクワに赴いて大音楽 会を開催することにし、自分の弟子であるチャイコフスキーに上演用の曲を依頼した。 チャイコフスキーは翌1877年9月にこの作曲を完了した。これが“スラプ行進曲”で、 その年11月、モスクワで発表された。この曲は、民族の愛国心を高唱した極めて荘厳な 曲で、ポピュラー作品の代表的なものである。チャイコフスキーの音楽は、ロシア的な 沈鬱な抒情、極めて洗練された優雅な色合い、官能的な陶酔などを最も大きな特色とし ている。甘い豊穣なメロディは、時には感傷的過ぎる甘味さえも付いている。際立った 楽器駆使による音色の効果、肉体的リズム感など、彼の音楽は世界の如何なる人種にも 呼ぴ掛ける普遍性を持っている。永く愛聴されることが、音楽家の偉大さを計る基準と したならば、彼は当時における最高の作曲家と言わなければならない。

グリーク:ピアノ協奏曲イ短調 作品16

グリーク(1843〜1907)は、ベルゲンに生まれ同地で没したノルウェイの代 表的な作曲家である。ノルウェイの風景写真を見るとフィヨルドが多いことに気づく。 フィヨルドというのは氷河によってできた北欧独特の狭くて深い海湾のことであるが、 グリークはこのフィヨルドの美景を心から愛していた。灰色の空、残雪を頂いた山々、 寒そうに縮かんだ樹木、しずかによどんだ入江、そうした抒情的なのんびりとした環境 のなかで、数多くの名曲が生みだされた。この「ピアノ協奏曲」も、フィヨルドの美観 を想像することのできる曲である。グリークは23歳の時、クリスチャニア・フィルハ ーモニー協会の指揮者となり、翌年従妹のソプラノ歌手ニーナと結婚し、コペンハーゲ ン近くのセレレードという村できわめて幸福な生活を送っていた。この時にこの協奏曲 が生まれた。こうした音楽家として、また人間として充実した生活の持つ豊富な内容が この曲の中によく反映されている。27歳でローマに旅したグリークは、この曲をリス トに見せた。リストはこの曲を初見であざやかにひきまくり、心から絶賛したのち、 「この調子でますます精進するように」と励ましの言葉を贈ったという。曲は3つの楽 章からできているが、第2楽章と第3楽章は継続して演奏される。この曲の特徴は音楽 の形式的な面よりも、旋律や和声やリズムの上に多の発明と創意を示していることであ る。

【第1楽章】
Allegro molto moderato
ニ短調4/4付拍子。ソナタ形式。
【第2楽章】
Adagio
変ニ長調3/8拍子。三部分形式。
【第3楽章】
Allegro moderato molto e marcato
イ短調2/4拍子。ロンド形式。

チャイコフスキー:交響曲第5番 ホ短調 作品64

チャイコフスキーは、第4交響曲を書いた後11年もの歳月を経てこの第5番を作曲しました。この期間彼 はスランプに陥っており、以前のように思うように旋律がでてこなくなりました。偉 大な音楽は技術だけではなし得ない何か際だった霊感が必要なのでしょう。しかし彼は 作曲を止めることなく、それを逆手に取り、むしろ自己の技術研磨に絶好の機会としま した。この判断は後の円熟に有益な結果をもたらすことになります。彼はスランプ中に もかかわらず精力的に作品を書き続け苦心して書き上げた「マンフレッド」交響曲、4 つの管弦楽組曲、などで少しずつ自信を取り戻してきました。4つの管弦楽組曲はバレ エ音楽の要素を多分に含んでおり、ここでの苦労は充実した交響楽的手法で描かれたバ レエ「眠りの森の美女」作品66において開花し、前作「白鳥の湖」作品20から大き な飛躍を示しました。また4楽章制を取る第3組曲作品55においては交響曲への接近 を示しており、彼自身が語るように少しずつ手応えを感じるようになってきました。

その結果、第5交響曲は前作の第4交響曲に比べ技術的な飛躍が著しく、堂々たる風 格に満ちた完成度の高い作品となりました。当初自己に謙虚で神経質な彼はこの作品を 懐疑的に捉えており、こしらえものの不誠実さがこの曲を支配しているとしていました 。不安から片手で頭を押さえながら指揮をしていたようですが、演奏する度に好意的な 聴衆の反応を目の当たりにし彼の心も解凍され、いつしかこの作品が価値あるものと認 識するようになりました。ちなみにこの作品は第3楽章が通常のスケルツォではなくワ ルツである点などでバレエの影響を指摘されることが多いですが、それだけでなく同時 期に書かれたバレエ「眠りの森の美女」などで使用されている音形が実際に随所に現れ ており関連が深いといえます。

【第1楽章】 アンダンテ、アレグロ・コン・アニマ
まず序奏部でクラリネットによるこの交響曲全体を通しての重要な主題旋律「運命の 主題」が奏されます。この旋律は後続の各楽章においても現れ、全体を関連づける重要 な働きを果たします。曲はソナタ形式で書かれ悲痛なコーダで結ばれます。
【第2楽章】 アンダンテ・カンタービレ・コン・アルクーナ・リチェンツァ
荘厳な弦楽合奏に息の長いホルンの旋律が導かれます。曲は途中第1楽章冒頭で提示 された「運命の主題」の最強奏で中断されますが、すぐに確信に満ちた足取りで息を吹 き返情熱的に昂揚します。最後は狂暴な「運命の主題」に掻き消されるかのように寂し く曲を閉じます。
【第3楽章】 ワルツ、アレグロ・モデラート
バレエの一曲を思わせるワルツですが、やはり曲の終わりの部分で「運命の主題」が聴 かれます。
【第4楽章】 アンダンテ・マエストーゾ、アレグロ・ヴィヴァーチェ
人生の肯定と確信が力強く表されます。様々な形で現れていた「運命の主題」は、こ こでは生きる喜びと励ましに姿を変え、華々しい金管楽器群がこれまでの抑えられてい た節度を一気に破ります。開放された最強奏のトランペットが凱歌を高らかに奏して曲 が締め括られます。

(曲目紹介:竹本)

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